財閥

親鳥の上に子鳥を乗せて

私は電気屋だとばかり思っていたが実は金融関係だった会社にお勤めのRya嬢と朝っぱらから地下鉄*1湯島で待ち合わせ、梅見と旧岩崎邸庭園を見学。駅に着くとRya嬢の旧友N夫人も来ている。初めまして。ああ、靴を磨いてきてよかった。


湯島の梅は紅白ピンクと盛りを少し過ぎた頃。好天と春の陽気に恵まれ行き交う人も声を掛け合う。東京ってこんなにフレンドリーな街だったか。


岩崎邸の岩崎氏は言わずと知れた三菱*2創始者一家で、元は土佐の高知の海運業。廃藩置県による払い下げの船三隻からのスタート。全ての物事には必ず始まりがあるのだね。西南戦争で成した財でもって湯島本邸*3及び清澄別邸*4駒込別邸*5をご購入。古今東西戦争に使う金にはなかなか糸目がつかないと見える*6


入園料400円ぽっちで一時間以上もガイドツアーが楽しめて、別料金だが邸内で抹茶で一服も出来る。これはなかなか宜しいですな、と外に出ると日差し愈々強く、昼食は蕎麦に決定。古式もりそばで腹を足してから上野恩賜公園不忍池へ。


蓮の実がどこから来るのかを確認してから、池の周りをぐるりと回って寛永寺弁天堂で厄払いの線香を焚き、真っ直ぐ進むとボート乗り場。ほんとに乗るの?と思いつつも、Rya嬢のプッシュと


「手漕ぎボート 定員大人3名」


の文字につい誘い込まれる大人3名。私以外が女性でよかった、軽いから。仲良く漕ぎ手を交代、スワンとの衝突を回避しながら池を一周、旧法華クラブSOFITELに衣替えしたことなども水上から確認し、陸にあがると最早おやつの時間。


湯島にとって返してつる瀬の豆大福と草餅。湯呑まで熱いお茶をお代わりする。話はとりとめもなく、ニューヨーク帰りのN夫人は自然食と代替医療の必要性と可能性を力説、こちらは拝聴しつつ行く末に睨む方向性の妥当性に思いを致す。今、出来てないからこそやる価値があるという論法は十分成り立つだろう。


土産にふ万頭を買い込み駅にて解散。よく考えたらまるで退職後の夫婦のたどるようなコースではあったが、自然にそれが成立していたのが印象的な道中であった。


夜は諸事情の変更に伴いオダサガ*7へ。id:sys7toy君をダーツでコテンパンにノす。途上乗換駅表参道にて同級生&U嬢と先輩ヴィーノ嬢に遭遇。宮崎でもバッタリ出くわしたことないのに!


操作的であることから敢えて遠ざかろうとしてみているからだろうか、このところどうも不思議な日が続く。ちょっとこのまま様子を見てみようか、いや、大仰ではなく。

*1:東京メトロだってさ、人のいない間に物事は勝手に変わるものだ

*2:鉛筆以外

*3:当公園

*4:清澄庭園

*5:六義園

*6:かくいう我が本家も、農産物の売り歩きから始めて日清製粉の払い下げ工場を手に入れたのであった

*7:御存知!小田急相模原