老鼠

私はカエル手*1である。あまりひどくて、長電話などしたら腕の内側にツーッと汗が垂れてくるほどである。だから私は電話はあまり好きではない*2。留守番電話も好きではないが、これはまた別の理由によるもので、残念ながら今はその話でない。


さて、カエル手の悩みといえばいま挙げた「長電話中汗垂吃驚」の他に、

  • 人と手をつなぎづらい
  • 本が瞬く間にダメになる
  • 写真をうかつにさわれない
  • ウェイター・ウェイトレスに向かない
  • テストの解答用紙がふにゃふにゃになる
  • 冬など素手でいると、気化熱で予想以上に寒い


など様々であるが*3、このところ全く悩まされていたのが


トラックパッドがいうことをきかない


私は自他共に認めるノートパソコン党なので、所謂ポインティング・ディヴァイスにマウスを久しく使わない。あまり好きじゃないのである。だって、コードがクネクネしてるんだもの。机の上のエントロピーをこれ以上増大させるのはいやだ。ヒトではなく人間として、エントロピーの増大を食い止める方向で日々を過ごしたい*4


今まで使ってきたノートパソコンには様々なポインティング・ディヴァイスがついていた。


PowerBook 150-190のトラックボール

  • 大変使いやすかった
  • ホストファーザーのパソコンをいじりすぎて怒られた


IBM ThinkPadトラックポイント

  • 衝撃的デビュー
  • だが、めちゃくちゃ使いにくい
  • そう思ったのは私だけではないようで、後にトラックパッド*5併用となる


PowerBook 520から登場、トラックパッド

  • 今ではほぼ全てのノートパソコンに搭載


とまあ、歴史はどんどん使いやすい方に動いているように見えるが、ただ一つトラックパッドには難点がある。ちょっと引用。

PowerBook 5xxシリーズについて)


また初期に製造されたもののなかには汚れや水分,温度変化に極端に弱いものもあったようですが,「カーソル飛び(指を放すあるいは触れる瞬間にアチコチにカーソルが飛んでしまうこと)」の原因は,指先からの脂や水分,低温時の表面結露などによる感圧素子の抵抗値の乱れが原因です.もちろんきちんと手入れをしていれば,未然に防ぐことはできます.


POWERBOOK ARMYより抜粋


カーソル飛び。カエル手の私にはこれが致命傷であったのだ。だって原因が「指先からの脂や水分」だもの。私の指先には脂か水分しかない。


さて、メールをチェックしようかな、と思ってドックのメーラアイコンをクリックしようとすると、いきなりKeynoteが立ち上がったりする。ひどいときには、Adobe Illustratorが立ち上がっちゃって、しばらく待たされたりする。咄嗟にトラックパッドを拭こうとして、シャツの裾を引っ張り出してボタンが取れる。思わず息が詰まり、肩は凝り、心拍数も血圧も上昇してしまうほど、イライラキリキリ、キー。


そこで、昨日町田へ行く機会があったのをいいことに。



購入。これなら

  • コードもクネクネしない
  • カーソル飛びなど、もちろんしない


いやあ、満足満足。仕事もはかどる。ただし、for Notebookという割には、ちとでかいが。

*1:汗をかいてしまってどうしようもない手のひらを持つ人のこと

*2:ボイスチャットは両手が空くから好きだ

*3:もちろんいいこともありますよ:紙をめくるときに指を舐めないでいい・ちょっとした汚れならば手でこすれば取れる・油性マジックを手で消せる・パッとさわれば細かいゴミがすぐ取れる・押しつければ指にくっついてくるのでビーズ細工がしやすい等々

*4:掃除とかも、たまに、する

*5:トラックパッドAppleが使い始めた言葉で、IBMではタッチパッド、他のDOS/Vパソコンではスライドパッドと言うらしいですよ、奥様