下戸

11000回転/分

私はお酒が飲めないのですが、今日から始まった生化学実習には、「アルコール脱水素酵素」及び「アルデヒド脱水素酵素」の活性を調べるための遺伝子増幅実験が含まれています。*1


これで科学的に下戸が証明される


うれしい。もちろん、実験は一気飲み防止のために行われるのではなく*2、SNP*3の存在をRFLP*4によって明らかにするためのものです。実験ではDNAの特定の部分をPCR*5によって増幅するのですが、そのために使うPCRプライマーと呼ばれる塩基配列の国際的なデータベースがあるそうです。そこを検索すれば、切り出したいDNAの特定部位に合ったプライマー君が選べるのです。地道な仕事ですね。


ちなみにきょうグッと来た機械は卓上遠心機「プチまる8」。その名の通り

  • 小さくて
  • 蓋が丸くて
  • 中にチューブが8本入る

なんとストレートなネーミングでしょう。他にも、微量分注器「ピペットマン」や紙ウエスキムワイプ*6など、考えたやつ出てこい、な名前を付けられた備品たちが集う実験室。実習手引き書にも、ちゃんと

プチまる8で5分遠心。沈殿物を残して上清を捨てる。


とか、

上清をピペットマン(P1000)を用いて新しい1.5mlチューブに移す。


とか、

チューブを逆さまにして、キムワイプの上で風乾する。(約10-15分)


とか、商品名で書いてあってほほえましいのです。実験室での間違いを防ぐためにこんなネーミングになってるのでしょうか。関係者の方教えて下さい。

*1:ちなみに私は、科学の実験というものは小学校時代の「風車の実験」〜自分で作った風車がどれだけ風に耐えられるかを実測、記録する〜以来初めてですが、一足飛びに遺伝子を扱っています:人生は何が起きるか分かりませんね

*2:だったら一年次の4月にやるでしょう

*3:Single Nucleotide Polymorphism:一塩基多型

*4:Restriction Fragment Length Polymorphism:制限酵素切断断片長多型

*5:Polymerase Chain Reaction

*6:皆さん口々に「正日!」などと叫んでいましたが、キムワイプの「キム」は米国大手製紙業者Kimberly-ClarkのKimであることが判明