吶喊

自序より覚え書き*1

魯迅
「かりにだね、鉄の部屋があるとするよ。窓は一つもないし、こわすことも絶対できんのだ。なかには熟睡している人間がおおぜいいる。まもなくして窒息して、みんな死んでしまうだろう。だが、昏睡状態からそのまま死へ移行するのだから、死ぬ前の悲しみは感じないんだ。いま君が、大声を出して、やや意識のはっきりしている数人のものを起こしたとすると、この不幸な少数のものに、どうせ助かりっこない臨終の苦しみを与えることになるが、それでも君は彼らに済まぬと思わぬかね」


魯迅の友人
「しかし、数人が起きたとすれば、その鉄の部屋をこわす希望が、絶対にないとは言えんじゃないか」

*1:またかよ…とお思いの向きへ:ご想像の通りです