頭重

このあたりを押されている感じネ

先週の土曜日あたりから、「脳を直接上から押されているような感じ」が続いていて、髄膜炎の既往がある私は*1、ああ、とうとうお迎えが来たか、と観念していた*2のですが、昨日の第4回宮崎東洋医学教育研究会で講師の川越宏文先生が喋っていた内容を思い出して煎じ薬を飲むことにしました。

  • 11:00 微生物学授業中に抜け出して、苓桂朮甘湯を煎じに部室へ*3
  • 11:35 煎じ終わった苓桂朮甘湯を手に教室へ戻りおいしくいただく*4
  • 12:00 昼食、カツカレーと苓桂朮甘湯の残り
  • 12:20 首のあたりに猛烈なかゆみ*5と発汗および症状の軽減を認める
  • 13:00 病理学講義開始、授業中にまた頭重症状がぶり返す
  • 15:40 病理学講義予定より早く終了、部室に行ってまた苓桂朮甘湯を煎じる
  • 16:10 苓桂朮甘湯できあがり、一口飲むと症状が軽減される感じ、そのままいただく
  • 17:30 帰宅、午睡
  • 18:30 午睡中、首まわりに多量の発汗を認めて起床
  • 19:30 韓国語入門受講、症状なし
  • 22:00 夕方煎じた苓桂朮甘湯の残りを飲む

それでは、いつものようにみんなのバイブル『中医臨床のための方剤学』(医歯薬出版)から苓桂朮甘湯に関する記述を抜粋しておきましょう。

苓桂朮甘湯(金匱要略

〔組成〕

茯苓12g 桂枝9g 白朮9g 炙甘草6g

〔用法〕

水煎服

〔効能〕

温化水飲・健脾利湿

〔主治〕

水飲・脾陽不足
胸脇部が張る・咳嗽・呼吸促迫・めまい・動悸・舌苔が白滑・脈が弦滑など

〔病機〕

脾陽不足で水飲が心下に停聚した状態である。
脾陽虚のために水湿の運化が不足し、湿が聚って水飲を生じる。水飲が心下に停聚して胸脇の気機を内阻すると胸脇部が脹り、肺を上凌すると息ぎれ・咳嗽が生じ、心を上凌すると動悸がみられ、清陽の上昇を阻害するとめまい・ふらつきがあらわれる。舌苔が白滑・脈が弦滑は水飲の存在を示し、脾陽虚であるから舌質は淡胖を呈することが多い。

〔方意〕

水飲を温化して取り除くと同時に、健脾利湿により本治して水飲の産生を防止する。
主薬は健脾利水の茯苓で、温陽化気の桂枝の補助のもとに、水飲を温化して利小便によって除去する。健脾燥湿の白朮は、脾運を促進して茯苓とともに水湿の産生を防止する。炙甘草は、益気和中と諸薬の調和に働く。全体で温化水飲・健脾化湿の効能が得られ、温であって熱でなく、利して峻でなく、水飲停聚の偏寒のものに対して温化水飲の良効を示す。


しかし湿にはよく悩まされることよ。さすが宮崎、湿熱の地。




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*1:髄膜炎菌性のものではなくウイルス性のものなのでここまで生きながらえた

*2:ウソ

*3:H教授ごめんなさい

*4:苓桂朮甘湯は甘草が入っているので甘く、桂枝が入っているので香りがよい

*5:血行が良くなったしるし